銀山川の両岸に大正ロマンの木造旅館が並び、夕方になるとガス灯がともります。雪に包まれた銀山温泉の街並みは、冬の東北でとりわけ写真に撮りたくなる場所です。
ただ、冬の銀山温泉には「ふらっと車で行って、夕方のガス灯を見て帰る」が通用しない事情があります。雪の時期は温泉街まで車で乗り入れることができず、日帰り客は手前の駐車場からシャトルバスに乗り換えます。しかも直近の実証(2024-25)では、夕方以降の滞在が人数制限・予約制の対象になりました。
この記事は、冬に銀山温泉を訪れる方が、入場のルール・バス・雪道の段取りで空振りしないためのガイドです。2026-27シーズンの正式な日程と料金は、公開時点ではまだ公式が発表していません。直近の2025-26シーズンの実績を「昨季の例」として示しながら、確定情報は公式発表を待つ前提で説明します。
冬の銀山温泉は、車で温泉街まで乗り入れできません。日帰りは大正ろまん館に停めてシャトルバス、公共交通なら大石田駅から冬季の直行バスが基本です。
銀山温泉があるのは山形県尾花沢市です。同じ山形の冬の絶景としては、樹氷の蔵王も知られています。
冬は車の乗り入れ不可(パーク&ライド)
銀山温泉の街なかは道幅が狭く、冬は積雪のため共同駐車場が閉鎖されます。尾花沢市も「温泉街への車両の進入はご遠慮ください」と案内しています。
そのため冬の車での日帰りは、温泉街の手前にある大正ろまん館(無料・100台・8:30〜17:30)に停め、シャトルバスに乗り換える「パーク&ライド」が基本です。
昨季(2025-26)のシャトルは、普段は順番待ちの1日乗り放題(500円)でした。これに加えて、往路を時間指定で確実に押さえたい人向けに、有料の「優先パス」(2025-26は1,000〜1,500円)もありました。
公共交通なら、この乗り換えは要りません(次章)。
アクセス:大石田駅から

最寄りは、山形新幹線「つばさ」が停まる大石田駅です。ここから、はながさバスの「銀山線」で温泉街へ向かいます。
- 運賃:大人1,000円・小児500円(予約不要)
- 所要:約40分
- 運行:冬季(12月〜3月)は温泉街まで直行
降雪や路面の状況で、特に1〜2月はダイヤが乱れることがあります。帰りの便を逃すと移動手段が限られるため、時間には余裕をもってください。冬季の正確な時刻は、運行するはながさバス(大星レンタカー 0237-22-2206)に出発前に確認することをおすすめします。
日帰り客の「夕方のガス灯」問題

銀山温泉のいちばんの見どころは、夕方にともるガス灯です。冬は16:30頃にともり始め、雪あかりとガス灯で旅館街の輪郭がやわらかくにじみます。
ところが、夕方以降に人数を絞る夜間入場規制が行われた年があります。時間帯まで公表されている直近の例は2024-25の実証で、入場は16:00で締め切られ、チケット(予約)のない日帰り客は17:00までの退場を求められました。
2025-26は往路を時間指定する優先パスが中心で、夜間入場規制の有無や内容は公式に明記されていません。
ともり始めの薄暮なら、退場前に灯りを少しは見ることができます。ただし、川面に灯りが映り込む美しい時間帯は暗くなってからです。2026-27の正確な時間帯は、公式発表を待ってください。
ここで取り違えやすいのが、昼の往路を押さえる「優先パス」は夕方以降の滞在には利用できないことです。優先パスを買っても、それだけでは夜のガス灯がともる時間まで滞在することはできません。
夕方以降も温泉街にいる方法は、次の3つです。
- 夜間入場を直接予約する:2024-25の実証では、日帰り客も公式サイトから夜間入場を予約できました(電話・メールは不可、販売は時期ごと)。ただし2026-27に個人向けの予約枠が設けられるか、窓口がどこかは未発表です。
- 大石田駅発の予約制ツアーを使う:銀山温泉組合などが大石田駅発の予約制ツアーを出しています。2025-26は1人5,500円・インターネット予約制で、夕方以降に温泉街を出る便もありました。夕方以降も温泉街に滞在できる(=夜間入場を含む)便かどうかを、予約前に必ず確認してください。
- 温泉街に宿泊する:宿泊客は日帰り客の退場ルールの対象外で、2026-27でも最も確実に夜の街を歩くことができます。
2026-27の夜間入場の予約開始日と窓口は、公式発表後に確認してください。
2026-27シーズンの最新情報(公式発表待ち)
2026-27シーズンの日程・料金・予約方法は、2026年10月の時点でまだ正式に確定していません。銀山温泉公式の冬季ページも準備中で、「実施予定:2026年12月〜2027年3月初旬」「料金・時刻は昨年度と同条件で実施予定」「予約リンクは準備中」と案内されています。
あわせて公式ページは、2026-27は復路(帰り)の指定シャトルも設ける予定としています(大石田駅からの路線バス銀山線は従来どおり予約不要)。発表は例年、秋から初冬にかけて行われます。
旅行日が決まっている方は、出発前に公式サイトで確定した日程・料金・予約開始日を必ず確認してください。参考として、直近2シーズンの運用は次のとおりです。
シーズン | 対象期間 | 日帰りの入り方 |
|---|---|---|
2024-25(実証) | 1月7日〜2月28日(夜間規制の実証) | 16:00で入場締切。 |
2025-26 | 12月20日〜3月1日(優先パス対象) | 大正ろまん館からシャトル。 |
2026-27 | 12月〜3月初旬(予定・未確定) | 公式発表待ち。 |
年ごとに期間も料金も変わります。上の数値は過去の実績であって、2026-27の確定値ではありません。
日帰りの楽しみ方(入浴・足湯・見どころ)

夕方まで待てない日帰りでも、昼の銀山温泉には見どころがあります。
- しろがね湯:共同浴場。9:00〜15:00・500円・水曜定休
- 和楽足湯:銀山川のほとりにある、誰でも気軽に利用できる足湯
- 白銀の滝:温泉街の奥にある落差22メートルの滝
旅館の日帰り入浴は、宿ごとに受付時間や予約の要否が異なり、冬は休止する宿もあります。共同浴場も冬は時間が変わる場合があるので、立ち寄り湯を目当てにするなら事前に各施設へ確認してください。
冬に行くときの注意
- 雪道は滑りやすく、バスも遅れることがあります。帰りの便から逆算して動いてください。
- 夕方以降のガス灯を見るには、夜間入場の予約・夜間入場を含むツアー・宿泊のいずれかが要ります。2026-27で最も確実なのは宿泊です。
- 路線バス(銀山線)は予約不要ですが、優先パスや夜間入場・ツアーは予約制です。
雪の積もった川沿いを歩くので、滑りにくい靴と十分な防寒で出かけてください。