滋賀県大津市で毎年秋に行われる大津祭は、13基の曳山がからくりを披露しながら旧城下町を巡る、約400年続く天孫神社(四宮神社)の例祭です。2025年12月に「大津祭の曳山行事」がユネスコ無形文化遺産へ追加登録され、2026年は登録後はじめての開催にあたります。
2026年は宵宮が10月10日(土)、本祭が10月11日(日)です。京都駅からJRで10分ほどと近いので、京都観光の合間にも訪ねやすい祭りです。この記事では、2日間で見どころがどう違うのか、曳山とからくり・厄除けちまきをどう楽しむかを、当日の動きに沿ってまとめます。
全国の秋祭りは日本の秋祭りガイドでまとめています。京都では、10月22日の時代祭も同じ時期の見どころです。
曳山の巡行と、動くからくりの上演(所望)、厄除けちまき撒きが行われるのは本祭(10月11日)だけです。前夜の宵宮(10月10日)は、提灯をともした曳山とお囃子、そして町家に飾られたからくり人形を間近に見る夜です。
2026年の日程と会場
2026年の日程は次のとおりです。巡行は本祭の1日だけで、宵宮と本祭では見どころが大きく変わります。
日程 | 時間の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
宵宮(10月10日・土) | 夕刻〜21時ごろ | 曳山の提灯とお囃子、町家でのからくり展示 |
本祭(10月11日・日) | 9:00〜17:30ごろ | 13基の曳山巡行、からくり(所望)、厄除けちまき |
会場の中心は天孫神社(四宮神社)で、曳山はその周辺の旧市街を巡ります。大津祭は長浜曳山まつり・日吉山王祭とともに「湖国三大祭」のひとつに数えられ、京都・祇園祭の影響を受けた曳山とからくりが特徴です。
宵宮(10月10日)の楽しみ方
宵宮は、街なかに据えられた曳山を提灯とお囃子のなかで味わう夜です。昼間の巡行とは違い、ゆっくりと曳山の装飾や雰囲気にひたることができます。
この日は、各曳山のからくり人形が曳山から下ろされ、町家のなかに飾られます。本祭の巡行では高い曳山の上で動くからくりを見上げますが、宵宮では同じ人形を間近でじっくり見ることができます。人形の表情や仕掛けを近くで観察したい方には、宵宮が向いています。
本祭(10月11日)の見どころ
本祭は朝9時ごろ、天孫神社前を出発点に13基の曳山が旧市街を巡行します。丸1日かけてまちを回り、夕方まで続きます。
巡行でいちばんの見どころが「所望(しょうもん)」です。巡行の途中、20数か所の決まった場所で曳山を止め、からくり人形の上演を行います。上演場所には御幣が掲げられて目印になるので、これを探すとからくりに出会いやすくなります。
からくりは全国でも2番目に古いといわれ、13基それぞれが古典文学や能、中国の故事などから異なる題材をとっています。山ごとに物語が変わるので、何基も見比べるのも楽しみ方のひとつです。
巡行は小雨であれば行われますが、台風などの荒天のときは中止や変更になることがあります。当日は大津祭曳山連盟の公式サイトで最新の情報を確認してから出かけましょう。
厄除けちまきの受け取り方
本祭では、巡行する曳山の上から厄除けちまきが撒かれます。観客に向かって景気よく撒かれるのが大津祭の名物で、受け取ったちまきを玄関先や軒下に吊るすと厄除けになるとされています。ちまきは天孫神社の宮司のお祓いを受けたものです。
ちまきが撒かれるのは本祭だけで、宵宮にはありません。また、有料観覧席の午後の席を購入した方には、記念品として厄除けちまきが贈られます。確実に手にしたい場合は、午後の有料観覧席も選択肢になります。
食べ歩きと有料観覧席
天孫神社の境内には、宵宮(10月10日)・本祭(10月11日)の両日とも、およそ60軒の露店が出ます。ただし本祭(10月11日)の露店は15時ごろまでが目安で、夕方まで続く巡行より早く店じまいします。夕方の巡行を目当てに遅い時間に訪れる場合は、露店はすでに少なくなっている可能性があります。
落ち着いて巡行を見たい方には、びわ湖大津観光協会が販売する有料観覧席という手もあります。2026年は次の席が用意されています。
- 午前席(2,000円・2026年新設):旧東海道・NHK大津放送局北側駐車場、9:30〜10:45ごろ。からくりの上演はありません。
- 駅前大通り席(5,000円・記念品つき):大津別院前、13:30〜14:45ごろ。
- 旧東海道席(5,000円・記念品つき):旧東海道・NHK大津放送局北側駐車場、14:30〜15:45ごろ。
- 御朱印帳セット席(11,000円):御朱印帳と記念品つき。
からくりの所望を席から見ることができるのは午後の席です。午前席(2,000円)にはからくりの上演がないため、安い午前席でからくりを見るつもりで来ると空振りになります。御朱印帳セット席の時間帯や場所は、公式の販売ページでご確認ください。
席はインターネットで販売されます。雨天決行ですが傘は使用できないため、全身を覆うレインコートを用意しておきましょう。空席や完売の状況は時期によって変わるので、最新の情報は公式の販売ページで確認してください。
公式サイト: びわ湖大津観光協会(有料観覧席)
会場へのアクセス
会場へは公共交通機関が便利です。JR大津駅から天孫神社まで徒歩約8分、京阪石山坂本線の島ノ関駅からも徒歩約8分です。宵宮(10月10日)・本祭(10月11日)の両日は中心部で交通規制が行われ、周辺のコインパーキングも満車になりやすいため、公式も公共交通機関の利用をすすめています。
本祭(10月11日)は、路面を走る京阪京津線の「びわ湖浜大津〜四宮」間が部分運休します(京都市交通局の令和8年の告知)。道路の交通規制の区間や時間帯は、公式サイトに掲載されている「交通規制マップ(宵宮・本祭)」で当日の経路を確認してから出かけると安心です。
10月の琵琶湖畔の夜は冷えるので、宵宮まで楽しむなら羽織るものを一枚持っていくと安心です。
公式サイト: 大津祭曳山連盟