夏が終わっても、日本の祭りは終わりません。10月から11月にかけて、全国で秋祭りが続きます。豪華な山車が町を練り歩くもの、松明の炎に包まれるもの、巨大な太鼓台を担ぎ上げるもの。夏祭りとはまた違う迫力があります。
この記事では、2026年の秋に旅行者が足を運びやすい主な祭りについて、日程・場所・見どころ・行き方をまとめました。詳しく紹介した祭りは、各項目から個別の記事をご覧いただけます。
秋は紅葉のシーズンとも重なります。祭りと紅葉を一緒に楽しむなら、日本の紅葉2026|見頃カレンダーとエリア別・名所8選 も合わせてご覧ください。
秋祭りは、同じ祭りでも日によって見どころが変わります。見せ場が特定の日に限られることも少なくありません。まず「いつ行くか」を決めるのが、失敗しないいちばんのコツです。
2026年の秋祭りカレンダー
10〜11月の主要な祭りを、開催の早い順に並べました。最後の秩父夜祭だけは12月(初冬)です。日付は2026年のものです。
祭り | 2026年の日程 | 場所 | ひとことで |
|---|---|---|---|
長崎くんち | 10月7日(水)〜9日(金) | 長崎市 | 龍踊など異国情緒の奉納踊 |
秋の高山祭 | 10月9日(金)・10日(土) | 岐阜・高山 | 華やかな山車とからくり/宵祭は9日夜だけ |
灘のけんか祭り | 10月14日(水)・15日(木) | 兵庫・姫路 | 3基の神輿をぶつけ合う(見せ場は15日本宮) |
新居浜太鼓祭り | 10月16日(金)〜18日(日) | 愛媛・新居浜 | 金糸の太鼓台50台超を担ぎ上げる |
西条まつり | 10月中旬(神社ごとに異なる) | 愛媛・西条 | だんじりの「川入り」 |
川越まつり | 10月17日(土)・18日(日) | 埼玉・川越 | 山車が向き合う「曳っかわせ」 |
鞍馬の火祭 | 10月22日(木) 夜 | 京都・鞍馬 | 松明の炎(京都三大奇祭) |
時代祭 | 10月22日(木) 正午〜 | 京都市中心部 | 約2,000人の時代行列 |
唐津くんち | 11月2日(月)〜4日(水) | 佐賀・唐津 | 曳山14台/宵曳山は2日夜だけ |
秩父夜祭 | 12月2日(水)・3日(木)(初冬) | 埼玉・秩父 | 曳山行事と冬の花火 |
関東・中部:川越まつりと秋の高山祭

川越まつり は、蔵造りの町並みを絢爛豪華な山車が巡行する埼玉の祭りです。2026年は10月17日(土)・18日(日)。夜、山車と山車が正面から向き合う「曳っかわせ」が最大の見どころです。東京からの日帰りもしやすい距離です。
秋の高山祭 は、岐阜・飛騨高山の櫻山八幡宮の祭礼です。2026年は10月9日(金)・10日(土)。11台の華やかな山車が並び、からくり奉納を披露するのは布袋台の1台です。提灯をともした宵祭は9日の夜だけなので、昼と夜の両方を見るなら9日に行くのがおすすめです。
川越まつりと秋の高山祭は、どちらもユネスコの無形文化遺産に登録されています。後で紹介する唐津くんちと秩父夜祭も、同じく登録されています。
京都の秋祭り:鞍馬の火祭と時代祭

京都では10月22日に2つの祭りが重なります。
鞍馬の火祭 は、京都市左京区の鞍馬で夜に行われる火祭りです。松明の炎に包まれる光景から、京都三大奇祭のひとつに数えられます。2026年10月22日は、15時から貴船口〜くらま温泉間で車両の交通規制が敷かれ、駐車場も閉鎖されるため、叡山電車での移動が基本です。
時代祭は、平安神宮の祭りです。明治維新から平安時代までの装束をまとった約2,000人の行列が、正午に京都御所を出発して平安神宮へ向かいます。歴史絵巻をそのまま見るような祭りで、雨天の場合は翌日に順延されます。
西日本・九州:太鼓・神輿・くんち

四国・関西から九州まで、力と熱気にあふれる祭りと、華やかな奉納踊が集まります。
灘のけんか祭り(兵庫・姫路、10月14・15日)は、3基の神輿をぶつけ合う勇壮な神事です。神輿合わせのクライマックスは15日の本宮で、14日の宵宮は各町の練り歩きが中心になります。神輿の激突を目当てにするなら、15日を選んでください。
新居浜太鼓祭り(愛媛、10月16〜18日)は、金糸の刺繍で飾った巨大な太鼓台を大勢で担ぎ上げる祭りです。地区ごとに運行日が分かれるので、行きたい地区を先に決めておくと動きやすくなります。西条まつり(愛媛)は、だんじりが加茂川に入っていく「川入り」が名物で、神社ごとに10月中旬の決まった日に行われます。
九州の「くんち」も秋の顔です。長崎くんち(10月7〜9日)は、龍踊やコッコデショといった演し物で知られ、奉納踊には異国情緒が漂います。演し物は年ごとに替わるので、2026年の演目は個別の情報をご確認ください。有料の桟敷席だけでなく、市中を回る奉納踊「庭先回り」も沿道から無料で観覧できます。
唐津くんち(佐賀、11月2〜4日)は、14台の巨大な曳山が町を練り歩く祭りです。提灯をともした宵曳山は、初日の11月2日夜だけ行われます。
祭りの「型」で選ぶ
秋祭りは、見どころによって大きく分けられます。見たい光景から選ぶと、自分に合う祭りを見つけやすくなります。
- 山車・曳山を引く祭り:高山祭・川越まつり・唐津くんち・西条まつり・秩父夜祭。豪華な工芸品のような山が町を進みます。
- 神輿や太鼓台をぶつけ合う・担ぎ上げる祭り:灘のけんか祭り・新居浜太鼓祭り。力と熱気が魅力です。
- 踊りや行列が主役の祭り:長崎くんちの奉納踊、時代祭の歴史行列。沿道でじっくり見る楽しみがあります。
- 火の祭り:鞍馬の火祭。夜、炎に包まれる非日常の光景です。
行く前に確認したい4つのこと
秋祭りを気持ちよく楽しむために、出かける前に次の4点をおさえておくと安心です。
- 食べ物の店が並ぶとは限らない:祭りや日によって異なり、事前に分からないことも多いので、当てにしすぎないほうが無難です。
- 夜の見どころは初日だけのことが多い:高山祭の宵祭(9日)、唐津くんちの宵曳山(11月2日)のように、夜のハイライトが特定の日に限られる祭りがあります。
- 公共交通で向かう:鞍馬の火祭のように車両の交通規制が敷かれる祭りが多く、駅から歩くのが基本です。混雑もあるので時間に余裕を持ちましょう。
- 朝晩の冷えに備える:10〜11月は日中は過ごしやすくても、夜の祭りは冷え込みます。羽織るものを一枚持っておくと快適です。服装の目安は 秋の日本の服装2026|紅葉シーズンの気温と重ね着を地域・標高別に にまとめています。
秋の締めくくり:秩父夜祭
秋祭りの最後を飾るのが、埼玉・秩父の秩父夜祭です。開催は12月2日(水)・3日(木)で、暦のうえでは初冬にあたります。笠鉾や山車を引く曳山行事に、冬の夜空を彩る花火が重なる、日本三大曳山祭のひとつです。
紅葉が終わり、冬のイルミネーションが始まるころに開かれる、秋から冬への変わり目の祭りです。祭りのあとは、秋の味覚2026|さんま・松茸・栗・新米の旬と味わう場所 で旬の味も楽しんでください。