東京で味わう、初夏の魔法—東京で蛍(ほたる)を観ることができる5つの場所【2026年版】

5月下旬〜7月上旬、東京の庭園や郊外の水辺にそっと光がともる—蛍の季節です。ホテル椿山荘から夕やけ小やけふれあいの里まで、都心と近郊で蛍に会える5つのスポットを、観賞マナーとあわせてご紹介します。

Moriby Mori

日本各地を歩き回りたいエディター。日本の小さな日常を発信。

草の葉先に止まり、黄緑色の光を放つ一匹のホタルのクローズアップ

5月も半ばを過ぎ、夜風がほんのり生ぬるくなってきた頃。東京の小さな谷あいや庭園では、もうひとつの季節が静かに始まっています。それが蛍(ほたる)。日が沈み、街灯が一つ、また一つと灯る時間に、草むらの低い位置で、青白い光がふわりと浮かび上がる——あの光景です。梅雨入り前後の5月下旬から6月下旬を中心に、施設によっては7月上旬まで楽しめることも。東京で過ごす旅人にとって、これはぜひ予定に組み込んでほしい「初夏の隠れた贅沢」です。

今日は、東京都心と近郊で蛍が観られる5つの場所と、観賞をぐっと素敵にするちょっとしたコツをご紹介します。


① ホテル椿山荘東京(文京区)—都心とは思えない庭園のホタル

蛍観賞といえば、まず名前が挙がるのがこちら。東京メトロ有楽町線・江戸川橋駅から徒歩約10分、JR目白駅からはバスやタクシーでもアクセスしやすい、文京区の高台に広がる広大な庭園で、毎年初夏になると多数のゲンジボタルが舞います。2026年は5月17日(日)から6月30日(火)の期間中、特定日に「ほたるの夕べ ディナービュッフェ」が開催されており、庭園散策とビュッフェがセットになった大人向けの過ごし方ができます。時間帯は18:00〜20:00、18:30〜20:30、19:00〜21:00の三部制。料金は平日大人14,200円、金〜日16,300円(小学生6,700円、3歳〜の幼児4,100円)。なお、18:30以降の庭園入場は宿泊者や対象施設利用者、庭園入場券購入者などに限られるため、事前に公式サイトで条件を確認してください。

「もう少し静かに楽しみたい」という方には、5月23日(土)から6月7日(日)までの限定で1日3組のみ受付の「プライベートホタルナイト」宿泊プランも用意されています。夕食・朝食付きで1室2名11万円台から。通常の閉園後、23時以降の庭園へこのプランの宿泊者だけが案内してもらえる、特別な時間です。※料金・空室状況は変動するため、最新情報は公式サイトをご確認ください。


② HANA・BIYORI(稲城市)—よみうりランド隣の癒しスポット

もう少し郊外の自然を感じたいなら、よみうりランドに隣接する花の体験型施設「HANA・BIYORI」へ。2026年は5月23日(土)から7月1日(水)まで、夜の特別営業「ほたるびより」が開催されます(5月25日〜28日、6月11日は非開催)。水辺の観賞エリアを歩きながら、6月中旬まではゲンジボタル、その後はヘイケボタルと、二種類の光の違いを観ることができるのが大きな魅力です。観賞は時間指定の予約制で、19:40〜20:30(土日は21:00まで延長)。日時指定のほたる観賞チケットは400円で、別途HANA・BIYORI入園料(中学生以上800円、小学生500円)が必要です。スタッフによる約20分のホタル解説タイムもあり、初めての方でも安心です。


③ 福生ほたる祭(福生市)—お祭り気分で楽しむなら

「観賞だけでなく、お祭り気分も味わいたい」という方には、東京・福生市で毎年開催される「福生ほたる祭」がおすすめ。2026年は5月31日(日)開催、15:00〜21:00と昼から夜まで通しで楽しめます。会場は、ほたる公園前から福祉センター先までのせせらぎ通り、福生市立福生第三中学校、福祉センター敷地内などに広がります。屋台の食べ歩きや地元の出し物を楽しんだあと、日が落ちた頃にホタルが舞う水辺へ移動する—という流れが定番です。なお、2026年はほたる公園への入場に整理券が必要な時間帯があります。整理券は17:00から配布され、19:20〜20:30の回に分かれています。20:30以降は21:00まで整理券なしで入場可能です。JR青梅線の牛浜駅や熊川駅から徒歩でアクセス可能。「祭り×蛍」という、なかなか他では味わえない組み合わせです。


④ おとめ山公園(新宿区)—例年、蛍にまつわる催しが行われる都心の湧水の森

新宿区下落合にあるおとめ山公園は、都心に残る貴重な湧水の森。「落合蛍を育てる会」の活動により、例年ホタル観賞にまつわる催しが行われています。過去には7月下旬に「ホタル観賞の夕べと夜のおとめ山公園」と題したイベントが開かれた実績がありますが、開催日や内容は年によって異なります。2026年の情報は本記事公開時点では未発表のため、旅行前に新宿区または新宿観光振興協会の最新情報を確認してください。西武新宿線・下落合駅から徒歩数分、JR目白駅からも徒歩圏内と、アクセスの良さが魅力です。


⑤ 夕やけ小やけふれあいの里(八王子市)—里山で楽しむホタルの夕べ

「もう少し本格的に自然のなかで観たい」という方には、八王子市上恩方の里山にある「夕やけ小やけふれあいの里」がおすすめ。2026年は6月6日(土)から6月21日(日)まで「ホタルの夕べ」が開催され、18:00〜20:45の間に、園内の小川や北浅川周辺でホタルの光を楽しめます。観賞料は大人200円、子ども(4歳〜中学生)100円、シニア100円。申込不要で気軽に訪れられるのもうれしいポイントです。JR高尾駅・京王高尾駅から西東京バスで「夕焼小焼」下車徒歩約1分。都心から少し足を延ばすだけで、静かな里山の夜に包まれる贅沢な体験ができます。


観賞を楽しむための、ちいさな約束ごと

蛍はとても繊細な生きものです。フラッシュ撮影は厳禁。車のヘッドライトや懐中電灯、スマホのライトもオフに。強い虫よけスプレーは蛍を遠ざけてしまうことがあるため、長袖の薄手シャツやタオルでカバーする方が安心です。水辺はぬかるみや段差があり、夜は危険なので、必ず遊歩道から観賞してください。そして、蛍を採ったり、生息地を荒らしたりしないこと。「来年もこの場所で会えますように」と思いながら、そっと帰路につきましょう。


まとめ—初夏のほんの数週間だけのごほうび

東京で蛍が観られる時期は、多くの場合5月下旬から6月下旬のほんの数週間。施設やホタルの種類によっては、7月上旬以降まで楽しめることもあります。もしあなたの旅がこの時期と重なるなら、ホテルの夜の予定をひとつ空けて、暗闇に身をひたしてみてください。都心のすぐそばで、千年以上も人々に愛されてきた小さな光に出会えるはずです。


ホテル椿山荘東京「ほたるの夕べ ディナービュッフェ2026」公式
HANA・BIYORI「ほたるびより」公式
福生市観光協会「福生ほたる祭」
新宿区 イベントカレンダー
夕やけ小やけふれあいの里「ホタルの夕べ」
Japan National Tourism Organization(旅行者向け公式ガイド)

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