広島湾に浮かぶ宮島(嚴島)は、秋になると島全体が赤や黄に染まります。なかでも弥山(みせん)のふもとに広がる紅葉谷公園は、約700本のカエデが色づく島いちばんの紅葉スポットです。
ただ、宮島の紅葉は、いつ訪れても同じように見えるわけではありません。見頃はごく短く、フェリーとロープウエーの乗り継ぎ、そして2023年に始まった宮島訪問税など、出かける前に確認しておきたいことがいくつかあります。
この記事では、2026年の見頃の目安、広島市内からの行き方、フェリーとロープウエーの料金、そして混雑を避けて日帰りで巡るコツまで、公式の情報にもとづいて整理します。
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宮島訪問税は1人100円。フェリー運賃に上乗せして、行きの便でまとめて払います。
2026年の見頃と紅葉谷公園

紅葉谷公園の見頃は、例年11月中旬から下旬です。宮島観光協会が示している目安で、その年の気温によって前後します。日本気象協会やウェザーニュースは、毎年9月下旬ごろからその年の見頃予想を発表するので、出かける前に確認しておくと安心です。
園内には約700本のカエデがあります。内訳はイロハカエデが約560本、オオモミジが約100本、そのほかヤマモミジなどが約40本です。数の多いイロハカエデが色づくと、谷全体が深い赤に変わります。
紅葉谷公園に入園料の設定はなく、日中は自由に歩くことができます。嚴島神社からは徒歩5〜10分ほど、宮島桟橋(フェリー乗り場)からは表参道商店街を抜けて20分ほどです。
園内の川に架かる朱塗りの橋は、宮島の紅葉を代表する撮影スポットのひとつです。すぐ近くには大聖院や大願寺といった寺社もあり、紅葉を眺めながらあわせて巡るのが定番です。
広島市内から宮島への行き方
宮島へは、広島市内からJRか広島電鉄(広電)で対岸の宮島口まで行き、そこからフェリーに乗り継ぎます。
JR山陽本線なら、広島駅から宮島口駅まで直通で約30分、運賃は420円です。広電宮島線は約35分とやや時間はかかりますが、本数が多く、広島市内から乗り換えなしで行くことができます。どちらの駅からもフェリー乗り場までは徒歩3〜5分です。
宮島口と宮島を結ぶフェリーは、JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が運航しています。運賃はどちらも同じで、片道が大人200円・小人100円、往復が大人400円・小人200円です。所要は約10分で、全国の交通系ICカードにも対応しています。
紅葉の時期はフェリーが増便されることが多く、通常の15分間隔から10分間隔になります。宮島口の周辺は道路が混みやすいので、車ではなくJRや広電で向かうほうがスムーズです。
宮島訪問税(1人100円・入島1回ごと)
2023年10月から、宮島に渡る人には宮島訪問税がかかります。金額は大人も子どもも1人1回100円で、何度も渡る人向けに1年分をまとめて500円で納める方法もあります。
訪問税はフェリーの乗船券に上乗せされ、船会社が運賃とあわせて徴収します。
課税されるのは「宮島に入る」ことに対してなので、かかるのは行き(宮島口→宮島)の便だけです。往復しても入島は1回とみなされ、帰りの便では課されません。
たとえば片道券で渡るなら、行きは運賃200円に訪問税100円を足して300円、帰りは運賃200円だけです。往復券の場合は、運賃400円と訪問税100円を合わせて、船で支払う金額が1人500円になります。
項目 | 大人 | 小人 |
|---|---|---|
フェリー(往復) | 400円 | 200円 |
宮島訪問税(入島1回) | 100円 | 100円 |
宮島ロープウエー(往復) | 2,000円 | 1,000円 |
※訪問税は大人・子どもとも1人100円で、未就学児は免除されます。表の小人は6歳以上12歳未満が対象です。
広島駅から宮島までは、乗り継ぎを含めて片道でおよそ45分から1時間です。日帰りの費用は、JRの往復840円・フェリー往復400円・訪問税100円で、1人あたり約1,340円です。ロープウエーの往復2,000円を足すと、約3,340円が目安になります。
宮島ロープウエーで弥山へ

紅葉谷公園の奥には、宮島ロープウエーの乗り場(紅葉谷駅)があります。乗り場までは宮島桟橋から歩いて20〜25分ほどで、ここから弥山の中腹までロープウエーで上がります。ロープウエーは紅葉谷線と獅子岩線の2区間に分かれ、途中の駅で乗り換えます。8人乗りのゴンドラに約10分、そこから35人乗りの車両に乗り換えて約4分です。
運賃は大人が往復2,000円・片道1,100円、小人が往復1,000円・片道550円です。営業時間は上りが9時ごろから16時ごろまで、下りの最終は16時30分ごろが目安になります。時期によって変わるほか、点検や天候で臨時に運休することもあるため、出かける前に公式の運行案内を確認してください。
見落としやすいのが、上りロープウエーの予約です。紅葉シーズンは、公式が定める指定日に、上りが事前予約制になります。指定日の多くは土曜・日曜・祝日です。
宮島ロープウエー公式によると、2026年11月の指定日は1・7・8・14・15・21・22・23・28・29日です。見頃の時期にあたる週末が多い一方、11月3日のように、祝日でも対象外の日があります。予約は3か月前からインターネットで受け付けており、指定日は予約なしでは乗車できないことがあります。
指定日は年によって変わります。訪れる前に、宮島ロープウエー公式サイトで最新の指定日と予約方法を必ず確認してください。
見頃期の指定日(多くは土日祝)は、上りロープウエーが事前予約制です。予約は3か月前から受け付けており、指定日は予約なしでは乗車できないことがあります。
終点の獅子岩駅から歩いて1分ほどの獅子岩展望台からは、瀬戸内海に浮かぶ島々を一望できます。弥山の山頂(標高535m)までは、さらに登山道を30分ほど歩きます。登山道が通る原始林そのものが天然記念物で、世界遺産・嚴島神社の区域の一部です。
夜の宮島と嚴島神社

秋の紅葉谷公園では、色づきに合わせて夜に明かりがともる年があります。日没後、赤く染まったカエデが照らし出され、昼とは違う静かな景色になります。
ただし実施の有無や期間は年によって変わります。2026年の日程は、9月の時点でまだ発表されていません。夜に訪れる予定なら、宮島観光協会の最新情報を確認してください。
日が暮れてからもうひとつ見ておきたいのが、明かりに照らされた大鳥居と社殿です。嚴島神社では基本的に毎晩、日没後30分ごろから午後11時ごろまで明かりがともります(神社の行事などで行われない日もあります)。ただし照らされている時間帯は社殿の中に入ることができないため、参拝は昼のうちに済ませておきましょう。
混雑を避ける日帰りの回り方
宮島の紅葉シーズンは、島の人出が時間帯で大きく変わります。宮島観光協会は、昼の人出が朝10時ごろの5倍以上になることもあると案内しています。もっとも空いているのは平日の午前中です。
そのため、日帰りなら朝いちばんのフェリーで渡り、午前のうちに紅葉谷公園とロープウエーを回るのがおすすめです。昼食は、混み合う前の早めの時間にとると、待たずにお店へ入ることができます。ただし先に触れたとおり、指定日にあたる日はロープウエーの事前予約を忘れないようにしてください。
夜まで楽しんでから帰る場合は、ロープウエーの最終時間に注意してください。下りは16時30分ごろが最終なので、先に弥山へ上がり、日が暮れる前に下りておくと安心です。
暗くなってからは、紅葉谷公園や嚴島神社のまわりを歩くのがおすすめです。紅葉谷公園で夜に明かりがともるのは一部の年だけですが(先に触れたとおり2026年は要確認)、嚴島神社は毎晩照らし出されるので、明かりのともらない年でも、夜の宮島は見ごたえがあります。
島から出る最終フェリーは、JR西日本宮島フェリーが夜10時すぎ(宮島発22時14分)、宮島松大汽船は20時15分ごろです。JR便を使えば、暗くなってから帰っても、広島市内へ戻る時間は十分あります。