新宿から電車でおよそ1時間。海と神社と展望灯台が小さな島にぎゅっと詰まっているのが、相模湾に浮かぶ江の島です。橋を渡って島をひとまわりし、江島神社にお参りして、展望灯台から海を見下ろし、対岸の水族館や砂浜まで足をのばす。このくらいなら、朝に東京を出れば夕方には戻ってくる日帰りの範囲に収まります。
この記事では、東京からの行き方、お得なきっぷ、島内の見どころの料金と時間、そして夏ならではの海と生しらすまで、2026年の最新情報でまとめます。
夏の江の島は海開きと重なって、とくににぎわう季節です。ほかの祭りや花火とあわせて夏の予定を組み立てるなら、東京の夏イベントカレンダー2026|7〜8月の祭り・花火・夏の風物詩を日付順に一望 も見ながら日程を決めると動きやすくなります。
東京から江の島への行き方
いちばん分かりやすいのは、小田急線で新宿から向かう経路です。片瀬江ノ島駅まで約65分・片道IC649円(きっぷ650円)で、土休日を中心に直通の快速急行が走ります。時間帯によっては藤沢駅で乗り換えますが、藤沢からはすぐです。終点の片瀬江ノ島駅から弁天橋を渡って島の入口まで、歩いて10分ほどです。
このほか、JRで藤沢駅まで来て江ノ電に乗り換える経路や、大船駅から湘南モノレールで向かう経路もあります。どちらも乗り換えが一度増えますが、江ノ電や車窓の眺めそのものを楽しみたい人には向いています。新宿から日帰りで往復するなら、まずは小田急線を基本に考えると分かりやすいです。
運賃はSuicaやPASMOなどの交通系ICカードに対応しています。訪日者向けの「Welcome Suica」も同じように利用できます。座って向かいたいときは、小田急の特急ロマンスカーが新宿から片瀬江ノ島まで直通します。乗車券に加えて特急料金(450〜500円)が必要で、金額は列車によって変わるため、最新の料金は公式サイトで確認してください。
公式サイト: ロマンスカー料金表
ひとつ気をつけたいのが駅名です。島の最寄り駅は鉄道会社によって呼び名が違い、小田急は「片瀬江ノ島駅」、江ノ電は「江ノ島駅」、湘南モノレールは「湘南江の島駅」と、どれも別の駅です。地図アプリで検索するときは取り違えないようにしてください。
きっぷは行き先で選ぶ
きっぷは、行き先しだいで選び方が変わります。江の島だけをまわるなら、新宿からの普通運賃だけで足ります。鎌倉の大仏や長谷寺にも江ノ電で寄るなら、小田急の「江の島・鎌倉フリーパス」が便利です。新宿発で大人1,640円、子供430円です。発駅から藤沢までの小田急往復割引きっぷに、藤沢〜片瀬江ノ島の小田急線と江ノ電全線の乗り降り自由がセットになった1日券で、沿線の寺社や施設の優待もついています。鎌倉方面まで足をのばさず、江ノ電の区間だけ何度か乗り降りしたい場合は、江ノ電の1日乗車券「のりおりくん」(大人800円)という選択肢もあります。
きっぷ | 料金(大人/子供) | 内容 |
|---|---|---|
江の島・鎌倉フリーパス(新宿発) | 1,640円/430円 | 小田急往復+藤沢〜片瀬江ノ島+江ノ電全線1日乗り降り自由+沿線優待 |
のりおりくん(江ノ電1日乗車券) | 800円/400円 | 江ノ電全線が1日乗り降り自由 |
江の島シーキャンドルセット券 | 1,100円/550円 | シーキャンドル+エスカー(コッキング苑は日中無料) |
フリーパスは、スマホアプリ「EMot」か、小田急線各駅の券売機・窓口で購入できます。参考までに、新宿発のフリーパス(1,640円)に江の島シーキャンドル(単体800円)と新江ノ島水族館(2,800円)を正規料金で足すと、大人1人でおよそ5,240円が一日の目安です。シーキャンドルは、エスカーとセットになった1,100円の券にすると少しお得です。
島へ渡り、参道を上る

片瀬江ノ島駅を出ると、竜宮城を思わせる朱塗りの駅舎が出迎えてくれます。ここから弁天橋を渡ると江の島です。橋のたもとから見上げる島の姿と、振り返ったときの相模湾の広がりが、いかにも旅の入口という気分にさせてくれます。
島に入ると、みやげ物屋や食事処が並ぶ参道の坂道が続きます。江の島は、思いのほか坂と階段の多い島です。頂上の方向へは有料の屋外エスカレーター「江の島エスカー」(大人500円・小学生250円)があり、階段の上りをまるごと省くことができます。ただし上り専用で、下りは歩いて戻る点だけ覚えておいてください。
江島神社にお参りする

参道を上ると、日本三大弁財天のひとつに数えられる江島神社があります。
江島神社は一つの社ではなく、辺津宮(へつみや)・中津宮(なかつみや)・奥津宮(おくつみや)という三つのお宮の総称で、島の入口側から奥へと順にお参りするのが古くからの作法です。三社をたどると、そのまま島を奥へ横断する散策コースになり、ゆっくりまわって1時間から1時間半ほどが目安です。お守りや御朱印の授与は8時30分から17時までです。境内には撮影を控える場所もあるので、現地の表示に従ってください。
シーキャンドルから相模湾を見下ろす

島の頂上一帯は、四季の花が咲くサムエル・コッキング苑と、展望灯台「江の島シーキャンドル」がある一角です。コッキング苑は日中は無料で入場でき、その中央に立つシーキャンドルに上ると、相模湾から、晴れた日には富士山や大島までを一望できます。
サムエル・コッキング苑 | 日中は無料(夜間のライトアップ開催時のみ有料) |
江の島シーキャンドル | 大人800円・小学生400円 |
営業時間 | 9:00〜20:00(最終入場19:30/イベントで変動) |
日が落ちてからのライトアップも見どころで、夕方に島へ入って、暮れていく海と灯台の明かりを眺める過ごし方もおすすめです。
岩の洞窟「江の島岩屋」

島のいちばん奥、海に面した断崖の下には、波が長い年月をかけて削った洞窟「江の島岩屋」があります。
ろうそくを手に薄暗い洞内を進む体験は、子ども連れの旅にも向いています。
入洞料は大人(中学生以上)500円、小学生200円です。夏(5〜9月)は9時から18時まで開いていますが、波が高い日は安全のため閉まることがあります。岩屋のすぐ近くの稚児ヶ淵からは、遊覧船「べんてん丸」で島の入口側へ戻ることもできます(約6分・波が高い日は運休)。帰りに坂と階段を上り直さずにすむので、疲れたときに便利です。
新江ノ島水族館(えのすい)

海遊びとあわせて楽しみたいのが、島の対岸・片瀬海岸沿いに立つ新江ノ島水族館です。片瀬江ノ島駅から歩いてすぐで、相模湾の生き物やクラゲの展示で知られています。入館料は大人2,800円、高校生1,800円、中学生・小学生1,300円、幼児(3歳以上)900円です。夏は開館時間が延びます。7月下旬から8月は9時から18時が基本で、お盆をはさむ8月9日〜15日を中心に、8時開館・19時閉館まで延びる日があります。日によって時間が変わるため、訪問日の営業時間は公式サイトのカレンダーで確認してください(最終入場は閉館の1時間前)。
窓口が混みあう夏の週末は、入館券を前もって用意しておくと当日の行列を避けることができます。Klookなら新江ノ島水族館の前売りチケットをスマホで購入し、QRコードを見せるだけで入館できます。
東京近郊のほかの水族館と迷っているなら、東京の水族館ガイド2026|主要6館を料金・アクセス・見どころで比較(すみだ・アクアパーク品川・サンシャインほか) も参考になります。
夏の江の島:海水浴と生しらす

夏の江の島は、島そのものよりも足元の砂浜が主役になります。2026年の海水浴場の開設期間は、片瀬東浜が7月1日〜9月6日、片瀬西浜・鵠沼が7月1日〜9月13日です。遊泳できる時間は平日9時〜17時、土日祝とお盆(8月8日〜16日)は8時〜17時です。
海水浴場 | 2026年の開設期間 |
片瀬東浜 | 7月1日〜9月6日 |
片瀬西浜・鵠沼 | 7月1日〜9月13日 |
食べておきたいのが、江の島名物の生しらす丼です。参道沿いの食事処に、生しらす丼を出す店が何軒もあります。とれたてのしらすは足が早く、この土地ならではの一杯ですが、時化(しけ)や不漁のときは生しらすが手に入らず、釜揚げに替わることもあります。その日の海しだいという点も、港町らしい楽しみ方だと思います。
半日・1日のモデルコース
はじめての人は、片瀬江ノ島駅から弁天橋を渡り、参道を上って江島神社の三社をお参りし、エスカーでシーキャンドルへ、いちばん奥の岩屋まで下りて折り返す、という流れが分かりやすいです。
ここまでで半日ほどです。時間と体力に余裕があれば、対岸に戻って新江ノ島水族館か海水浴を足すと、まる1日たっぷり過ごすことができます。フリーパスがあれば、午後に江ノ電で鎌倉の大仏や長谷寺へ足をのばす一日にすることもできます。日中の暑さが厳しい季節は、朝早くに島をまわり、昼を水族館や食事にあて、夕方の涼しい時間に海辺へ戻る組み立てが快適です。
行く前に知っておきたいこと
島内は坂と階段が多く、日ざしをさえぎる場所が少なめです。歩きやすい靴と、帽子・日焼け止め・飲み物を用意してください。夏の服装は 日本の夏の服装ガイド2026|猛暑・湿度・突然の雨に、何を着ていくか も参考になります。
島内の小さな商店や神社のお賽銭は、現金払いのみのことがあります。少し現金を持っておくと安心です。コインロッカーは片瀬江ノ島駅などにあります。
夏の週末と海開きの期間は、電車も参道もかなり混みます。朝早めに動くと、暑さと人混みの両方を避けやすくなります。
台風や高波のときは、島をめぐる遊覧船や岩屋が休みになることがあります。荒天が予想される日は、各施設の最新情報を確認してから出かけてください。

