東京の夏といえば、夜空いっぱいに咲く花火です。
なかでも「隅田川花火大会(すみだがわはなびたいかい)」は、浅草・向島エリアの隅田川沿いで開かれる、東京を代表する夏の風物詩。2026年は7月25日(土)に第49回が開催され、ふたつの会場あわせて約2万発の花火が打ち上がります。
この花火大会の大きな魅力は、有料席を取らなくても、河川敷や周辺の公園から無料で楽しめること。
一方で、前回2025年は主催者発表で約93万人が訪れた、都内でも屈指の超人気イベントでもあります。何も知らずに当日ふらっと向かうと、人波に飲まれて花火がほとんど見えなかった……ということにもなりかねません。
この記事では、東京都や主催者の公式発表をもとに、開催日時とふたつの会場の違い、無料で楽しめる観賞スポット、浅草・蔵前からのアクセスと混雑を避ける帰り方、浴衣や持ち物の準備までをまとめました。初めての方でも当日あわてず楽しめるようご案内します。
開催概要(2026年)
開催日
2026年7月25日(土) ※荒天等の場合は中止
第一会場
19:00〜20:30/桜橋下流〜言問橋上流/約9,350発(花火コンクール200発を含む)
第二会場
19:30〜20:30/駒形橋下流〜厩橋上流/約10,650発
打ち上げ総数
約2万発
前回の人出
約93万人(2025年・主催者発表)
アクセス
第一会場=東京メトロ銀座線・東武スカイツリーライン浅草駅から徒歩約10分
第二会場=都営大江戸線・浅草線蔵前駅から徒歩約5分
公式サイト
打ち上げは第一会場が19時、第二会場が19時30分にスタートし、どちらも20時30分ごろまで続きます。ふたつの会場は約1kmほど離れているため、当日は「どちらの会場をメインに見るか」を先に決めておくのがおすすめです。
約290年の歴史を持つ「両国川開き」の伝統
隅田川の花火の歴史は古く、その起源は1733年(享保18年)にさかのぼります。
前年に起きた大飢饉や疫病で亡くなった人々を弔い、悪疫退散を願って8代将軍・徳川吉宗が水神祭を催したことをきっかけに、翌年、両国橋周辺の料理屋が幕府の許可を得て花火を打ち上げたのが「両国の川開き」の始まりとされています。
当時、技を競い合ったのが花火師の「鍵屋(かぎや)」と「玉屋(たまや)」。花火が上がるたびに観客が「たまや〜」「かぎや〜」と声をかける、あの掛け声は、このふたつの屋号に由来します。今でも花火の場面で耳にする言葉が、江戸時代から続いていると思うと感慨深いものです。
その後、交通事情や隅田川の水質悪化などを理由に1962年から中断していましたが、1978年(昭和53年)に「隅田川花火大会」と名前を変えて復活しました。2026年はその復活から数えて第49回。江戸の昔から現代まで、約290年にわたって受け継がれてきた夏の伝統行事です。
ふたつの会場、どう違う?
隅田川花火大会には第一会場と第二会場があり、それぞれ雰囲気が異なります。
第一会場(桜橋〜言問橋):浅草寺の北側、桜橋から言問橋にかけてのエリアです。例年、全国の有名花火業者10社が技を競う『花火コンクール』が行われるのが特徴で、職人の競演を楽しみたい人にぴったり。約9,350発が打ち上がります。
第二会場(駒形橋〜厩橋):浅草寺の南側、駒形橋から厩橋にかけてのエリアです。打ち上げ数は約10,650発と多く、東京スカイツリーをバックに花火が上がる構図を狙いやすいのもこちら。スターマインなど見ごたえのある連発も楽しめます。
どちらの会場も、河川敷沿いはとても混み合います。スカイツリーと花火を一緒に写真に収めたいなら第二会場側、花火そのものをじっくり見たいなら第一会場側、と目的にあわせて選びましょう。
チケットなしでもOK。無料で楽しめる観賞スポット
隅田川花火大会は、河川敷や周辺の公園など、無料で観賞できる場所が多いのが魅力です。代表的なのが、浅草側・墨田側の両方に広がる「隅田公園」。打ち上げ会場にいちばん近いぶん人気も高く、良い場所は当日の昼過ぎ、15時台にはレジャーシートで埋まり始めます。
少し離れてもよいなら、東京スカイツリーの足元に広がる「大横川親水公園」や、隅田川をやや下流に進んだ「汐入公園」も候補になります。会場から距離があるぶん、打ち上げの全景は見えにくいこともありますが、その分ゆったり観賞しやすいのがメリットです。
確実に座って見たい場合や、小さなお子さん連れの場合は、有料席を検討するのも手です。主催者が用意する協賛席は毎年5月ごろに募集が始まり、人気のため早めに締め切られます。2026年は、東京スカイツリーでも18:00〜20:30に634名限定の「隅田川花火大会特別営業」が実施されます。地上とは違い、展望台から第一・第二会場の花火を見下ろす形で楽しめますが、チケットは抽選・先着販売が中心で、販売枠によっては早期に完売することもあります。
アクセスと「混雑を避ける」コツ
最寄り駅は、第一会場が東京メトロ銀座線・東武スカイツリーライン浅草駅から徒歩約10分、第二会場が都営大江戸線・浅草線蔵前駅から徒歩約5分です。
ほかにも、とうきょうスカイツリー駅、押上駅、本所吾妻橋駅などが利用できますが、当日はどの駅も大変混雑します。
良い観賞スポットは15時台から埋まり始めるため、場所を確保したいなら明るいうちに現地入りするのが基本です。最大の難所は、花火が終わった直後。前回2025年は約93万人が訪れた大規模イベントだけに、多くの人が一斉に移動し、最寄り駅は入場規制がかかるほど混み合うことがあります。
混雑を和らげるコツは、「行き帰りで駅を変える」「終了直後の数十分はあえて屋台や公園で過ごす」「ひとつ先の駅まで歩いてから乗る」こと。
ICカード(SuicaやPASMO)を事前にチャージしておくと、帰りに券売機へ並ばずに済みます。電車内のマナーについては、別記事の電車マナーガイドもあわせてどうぞ。
浴衣・持ち物・暑さ対策
7月下旬の東京は、夜でも蒸し暑さが残ります。浴衣で出かけるのも夏らしくて素敵ですが、長時間立ちっぱなし・歩きっぱなしになることも多いので、歩きやすい履物と、こまめな水分補給を忘れずに。
あると便利なのは、レジャーシート、扇子やハンディファン、タオル、モバイルバッテリー、そして小銭・現金です。屋台は現金のみのことも多く、会場周辺のコンビニやATMは混み合います。
河川敷では夕方以降に蚊が出やすいので、虫除けもあると安心です。暑さ対策については夏の猛暑対策ガイド、虫除けの選び方は虫除けの買い方ガイドで詳しく紹介しています。
荒天時の対応
隅田川花火大会は、小雨であれば決行されますが、強風や雷をともなう荒天の場合は中止となります。実施するかどうかの判断は、原則として当日の午前8時に行われ、公式サイトなどで発表されます。順延(別日への延期)は基本的に行われないため、当日の天気が心配なときは、出発前に必ず最新情報を確認しましょう。
浅草とあわせて楽しむ
せっかく浅草エリアまで足を運ぶなら、昼間の時間も活用したいところ。
浅草寺の四万六千日・ほおずき市(7月9日・10日)や、浅草の下町七夕まつり(7月上旬)など、同じ初夏〜盛夏の浅草イベントとあわせて計画すると、一日をめいっぱい楽しめます。
レトロな街歩きが好きな方は、谷根千さんぽガイドもおすすめです。
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隅田川花火大会の前後にも、東京の夏を彩るイベントがめじろ押しです。