東京で、夜に灯る紅葉を見たい。そう思って庭園を調べ始めると、少し意外な事実にぶつかります。夜に紅葉を観賞できる庭園は、都内では数えるほどしかありません。
有名な庭園でも、秋の紅葉を観賞できるのは昼のあいだだけで、夜間の開園をしていないところが多いからです。この記事では、東京都内で「夜に灯りとともに紅葉を観賞できる場所」と、料金と予約の要否だけに絞ってまとめます。
東京の紅葉そのものの見頃やスポット全体は、東京の紅葉2026 に別記事があります。この記事はその「夜版」として読んでください。
東京で「夜の紅葉」を灯りとともに観賞できるのは、六義園・国営昭和記念公園、そして日程限定の高幡不動尊です。多くの有名庭園は昼のみです。
なお、この記事の日付・料金はすべて2025年の実績(例年の目安)です。2026年の各会場の日程は、本記事の執筆時点(2026年8月)ではまだ発表されていません。行く前に必ず各公式サイトで最新の日程を確認してください。
夜に観賞できる会場は実質3か所
まず押さえておきたい点があります。都内には紅葉の名所がいくつもありますが、その紅葉を「夜」に観賞できる会場は、ごく限られます。
たとえば旧古河庭園が夜間に開くのは春のバラの時期で、秋の紅葉期は昼のみです。小石川後楽園の夜間開園「秋の夜長」は10月中旬の開催で、紅葉の見頃(例年11月下旬〜12月上旬)よりも前に終わります。
新宿御苑も、近年(2024・2025年)は紅葉シーズンの夜間開園を確認できていません(直近のナイトイベントは2023年)。
そのため、夜に紅葉を観賞できるのは、次の3か所に絞られます。まずは概要を整理します。
会場 | 2025年の期間 | 夜の時間帯 | 料金(2025年) | 予約 |
|---|---|---|---|---|
六義園 | 11/28〜12/9 | 18:00〜20:30 | 夜間特別観賞券 前売1,000円 | 前売+枚数限定の当日券 |
昭和記念公園 | 10/30〜11/30 | 16:30〜20:30 | 入園450円(+日本庭園1,200円) | 日本庭園はWEB事前 |
高幡不動尊 | 11/22・23のみ | 17:00〜20:00 | 無料 | 不要 |
六義園|庭紅葉の夜間特別観賞

六義園(りくぎえん・文京区)は、東京で夜に紅葉を観賞できる代表格です。イベント名は「庭紅葉の六義園 夜間特別観賞」で、池をぐるりと囲む紅葉が水面に映り込みます。
2025年は11月28日から12月9日まで、18:00〜20:30(最終入園19:30)に開催されました。例年11月末から12月上旬にかけての時期です。2026年の日程は未発表なので、公式サイトで確認してください。
気をつけたいのは入園のしくみです。六義園は日中の17時にいったん閉園し、18時から夜間特別観賞として再開園します。18時以降は夜間特別観賞券を持つ人だけが入場でき、通常の入園料では入場できません。
券は日付指定の前売券(オンラインのみ)が基本で、2025年は前売1,000円・当日券1,200円、小学生以下は無料でした。当日券も窓口とオンラインで販売しますが枚数限定で、完売する日もあります。夜に「無料でふらっと」立ち寄ることはできないので、券は早めに手配しておくのが安心です。
前売を扱う予約サイト(アソビュー)は英語・中国語・韓国語などの多言語に対応しています。
アクセスはJR山手線・東京メトロ南北線「駒込」駅から徒歩7分、都営三田線「千石」駅からは徒歩10分です。
国営昭和記念公園|秋の夜散歩

立川市の国営昭和記念公園では、イチョウ並木の黄葉と日本庭園の紅葉を、夜に散歩しながら観賞できます。
2025年は10月30日から11月30日まで「黄葉・紅葉まつり&秋の夜散歩」を開催し、ライトアップは16:30〜20:30(最終入園20:30・閉園21:00)でした。2026年の日程は未発表です。
夜のあかりは期間中ずっと灯りますが、木々の色づきのピークは例年11月中旬から下旬です。10月末から11月初旬は、夜に訪れても葉がまだ色づく前のことがあります。
料金は二段階に分かれている点に注意してください。「かたらいのイチョウ並木」とカナールは入園料だけで観賞できますが、日本庭園の夜間観賞は入園料に加えて別途の観賞券が必要です。2025年は入園料が大人450円・中学生以下無料、日本庭園の観賞券が大人1,200円(事前)でした。
観賞券はWEBでの事前購入が基本で、予定枚数が完売すると当日の窓口販売は行いません。混みやすい週末は事前に確保しておくと確実です。
なお、都心で観賞できる神宮外苑のいちょう並木の黄葉は、神宮外苑いちょう並木2026 に別記事があります(こちらは夜間ではなく、昼に楽しむ黄金トンネルです)。
アクセスはJR青梅線「西立川」駅から西立川ゲートまで徒歩2分です。
高幡不動尊|五重塔が灯るのは2夜だけ

日野市の高幡不動尊金剛寺は、参道のもみじと、夜に灯る五重塔で知られます。ただし、夜の灯りがともるのは、もみじまつりの期間中でもごく限られた日だけです。
2025年は、もみじまつりが11月18日から30日まで開催されました。そのうち五重塔を照らす萬燈会と、門前町に灯明を並べる「たかはたもみじ灯路」がともに行われたのは、11月22日と23日の2日間だけでした。
灯路の点灯は17:00〜20:00で、灯路の公式案内によれば灯明は約3,000個です。つまり、もみじまつりの期間中でも、22日と23日以外の夜はライトアップされないことがあります。「まつり期間=毎晩ライトアップ」ではないので、夜に訪れるなら日にちを合わせてください。
五重塔と灯路の夜間観賞は、いずれも無料です(境内の参拝も自由です)。
もみじまつりと灯路の日程は毎年少しずつ動きます。2026年の日程は、寺の公式サイトと日野市観光協会の案内で必ず確認してください。
アクセスは京王線・多摩都市モノレール「高幡不動」駅からすぐです。
もみじまつり・灯路の日程は日野市観光協会の案内も参照してください。
夜に出かける前の確認ポイント
最後に、夜に出かける前に確かめておきたい点をまとめます。
日程の発表時期を知っておくと予定を立てやすくなります。都立庭園の秋のイベントは例年8月下旬から9月上旬に発表され、六義園の夜間特別観賞や昭和記念公園の秋の夜散歩は、それより直前に個別に告知されます。2026年の確定日程は、各会場の公式サイトで確認してください。
予約が必要な会場は、早めに手配しておくと安全です。六義園は日付指定の前売券、昭和記念公園の日本庭園は事前の観賞券が基本で、人気の日は完売します。
夜はぐっと冷えます。11月末から12月の東京の夜は日中よりかなり寒くなるので、上着を1枚多めに用意してください。
荒天時の対応は会場ごとに違うため、雨の予報の日は公式の案内を確認してから出かけると確実です。三脚などの撮影ルールも会場によって異なります。



