土俵の真上に吊られた屋根、力士が塩をまく一瞬の静けさ、館内に響く行司の声。大相撲は、東京で観戦できる日本ならではの興行のひとつです。
ただ、いざ足を運ぼうとすると、多くの人がチケットの壁にぶつかります。人気の日のチケットは発売初日に売り切れ、当日ふらりと立ち寄っても入場できないことが少なくありません。
この記事では、2026年の九月場所(秋場所)を例に、開催日程・チケットの取り方・席種と料金・当日の流れを、初めての方にも分かるようにまとめました。
東京で大相撲が開催されるのは1月・5月・9月の年3回です。人気の場所は発売後まもなく完売することも多く、2026年九月場所(9月13〜27日)は、2026年8月時点で全日程が売り切れています。
2026年 九月場所の開催概要

本場所は年6回、いずれも日曜に初日を迎え、15日間かけて千秋楽まで行われます。このうち東京・両国国技館で開催されるのは、一月場所(初場所)・五月場所(夏場所)・九月場所(秋場所)の3回です。
2026年の九月場所は、9月13日(日)が初日、9月27日(日)が千秋楽です。
項目 | 内容 |
|---|---|
開催期間 | 2026年9月13日(日)〜9月27日(日)・15日間 |
会場 | 両国国技館(東京都墨田区横網1-3-28) |
開場時刻 | 8:45(13・14日目は10:30、千秋楽は10:00) |
一般発売 | 2026年8月8日(土)10:00〜 |
販売状況 | 2026年8月時点で全日程が完売・当日券なし |
開場時刻は日によって違います。初日から12日目までは8時45分、13日目と14日目は10時30分、千秋楽は10時です。場所の後半は開場が遅くなるので、午前から観戦したい場合は日にちごとに確認してください。
九月場所に間に合わなくても、次に東京で観戦できるのは2027年1月10日(日)から24日(日)の一月場所です。大阪(3月)・名古屋(7月)・福岡(11月)の地方場所も含めれば、観戦の機会は年6回あります。
チケットの取り方
チケット販売は、まず先行抽選から始まり、そのあと先着順の一般発売へと進みます。発売スケジュールは場所ごとに公式サイトで告知されます。一般発売は本場所の1か月前後に始まることが多いので、早めに確認しておきましょう。なお、4歳以上は観覧にチケットが必要です。
購入の窓口は、日本相撲協会の公式サイトチケット大相撲が中心です。これに加えて、セブン-イレブンの店頭、チケットぴあ、電話(0570-02-9310/10〜18時)でも購入できます。海外からの購入や英語での案内には、英語版のTicket Oosumoが対応しています。
前売りが完売しなかった場所では、当日券が販売されることもあります。ただし人気の場所は早い時間に売り切れます。
2026年九月場所の一般発売は8月8日(土)10時からでしたが、2026年8月時点で全日程がすでに完売しており、当日券の販売もありません。観戦を計画するなら、一般発売の初日に購入するつもりで準備しておくと安心です。
なお、定価を大きく超える非公式の転売サイトには注意してください。公式も、他サイトで販売された不正なチケットには責任を負わないと案内しています。トラブルを避けるため、購入は公式ルートを使うのが安全です。
席種と料金(2026年九月場所)
席は大きく3種類に分かれます。土俵の真横にある溜席(たまりせき)、座敷でくつろぐマス席、2階の椅子席です。
席種 | 1名あたりの料金の目安(2026年九月場所) | 特徴 |
|---|---|---|
溜席 | 20,000円(16歳以上) | 土俵の真横。 |
マスS席 | 14,000〜15,000円(1名分) | 土俵に近い座敷。 |
マスA〜C席 | 8,500〜13,000円 | 座敷。 |
イスS〜C席 | 3,500〜9,500円 | 2階の椅子席。 |
イスD席 | 大人2,500円・子供500円 | もっとも手ごろな椅子席 |
マス席はマス(区画)単位で販売されますが、マスS席は1名・2名・4名のいずれの単位でも購入できます。1名分のマスS席は平日14,000円・土日祝15,000円です。
座敷なので靴を脱ぎ、正座やあぐらで数時間過ごします。ゆったりした服装と、脱ぎ履きしやすい靴を選ぶと快適です。
椅子席は1名からでも入りやすく、初めての観戦や海外からの旅行者に向いています。溜席は土俵にもっとも近い席で、対象は16歳以上です。土俵際のため、溜席では飲食・写真撮影・携帯電話の使用が禁止されています。
料金は平日と土日祝で少し変わります。なお2027年の一月場所から東京・大阪の入場料金が改定され、溜席は最大3万円ほどに上がる予定です。上の金額は、あくまで2026年九月場所時点のものと考えてください。
当日の流れ
取組は朝から始まりますが、午前中は序ノ口や序二段といった下位の番付が中心です。関脇・大関・横綱など、人気力士がそろう幕内の取組は夕方に組まれます。
おおよその流れは次のとおりです(初日を基準にした目安で、日によって前後します)。
- 開場後〜昼過ぎ:序ノ口から幕下の取組
- 14時すぎ:十両土俵入り
- 15時30分頃:幕内土俵入り
- 15時55分頃:横綱土俵入り
- 16時10分頃〜18時頃:幕内の取組、そして結びの一番
幕内の取組や横綱土俵入りが目当てなら、14時30分から15時までに入場すれば十分に間に合います。反対に、館内の熱気や下位力士の熱戦もじっくり味わいたいなら、朝早くから入場するのもおすすめです。
会場アクセスと館内の過ごし方

両国国技館へは、JR総武線「両国駅」西口から徒歩約1分です。都営大江戸線「両国駅」からも徒歩約5分です。駅から近く、荷物が多い日も移動が楽です。
遠方から来る場合や、朝から夕方まで一日じっくり観戦したい場合は、国技館の近くに前泊すると便利です。両国駅すぐのホテルは両国のおすすめホテル5選|大相撲観戦に便利にまとめています。
館内には名物がそろっています。地下の工場で焼き上げる「国技館やきとり」(5本入り約750円)や「国技館ちゃんこ」(約500円)などが並びます。マス席は飲食もできるので、名物を片手に取組を楽しむのも国技館ならではです。
観戦のマナーとして、座布団を土俵へ投げる行為は禁止されています。取組の最中は、席を立つのも控えましょう。大きなスーツケースは持ち込みにくいため、館内のコインロッカー(200円・300円)や両国駅周辺のロッカーに預けて、身軽に観戦しましょう。駅や周辺の預け先は東京の荷物預かり・コインロッカーガイドにまとめています。
チケットが取れないときは
全日程が完売していても、あきらめる必要はありません。次の東京開催となる2027年の一月場所を狙い、チケットを早めに確保するのがもっとも確実です。先行抽選や一般発売のスケジュールを、公式サイトでこまめに確認しておきましょう。
どうしても滞在中に観戦したい場合は、座席付きの観戦ツアーが有力な選択肢になります。旅行会社やツアー予約サイトが食事つきのプランなどを扱っており、個人でチケットを取りにくい時期でも席を確保しやすくなります。
公式の定価リセールや地方巡業、朝稽古の見学まで含めた完売時の選択肢は、完売でも相撲を観る方法でくわしく紹介しています。
初めての大相撲は、勝敗の行方だけでなく、塩をまく所作や行司の声、館内の一体感まで含めて記憶に残ります。全日程のチケットが早々に完売する場所ですから、観戦を決めたら早めに準備を始めましょう。

